佐山雅弘のブログ

2015年7月23日
石川雅春の正確無比

石川雅春の正確無比
教え:@ポリリズムは各人自由に解釈していても成り立つ。
   Aピアノもリズムセクションである
 2管編成の5人バンド“Gombo”による六本木バレンタインでのライブの打ち上げで、僕の自作“Sand Witch”の話題になった。
 3/4♩♩♩|2/4♩♩|3/4♩♪♩♪|
というパターンの連続。3+2+3=8で結果的には四拍子に収まりながらも変拍子である、という凝った作り。これを石川はまるっきり四拍子に解して
4/4♩♩♩♩|♩♩♪♩♪|
と演奏するのだ。それに乗っかって僕は3+2+3で演奏している。問題なく進行しているのだがどうも腑に落ちないので「音楽表現としてこの両立は成立するのか?」と訪ねると「二つの側面から解釈出来るものは両側面が並立していても成り立つ。現に僕(石川)がまるっきり四拍子でたたいていたのを青木さん(ベーシスト)があとから“あの曲拍子はどうなっているの?”と訊いて来た」。
 リズムの鬼、青木智仁にポリリズムに聴こえたのなら、楽曲の目標は達成されていることになる。技術的な側面の一面であって音楽そのものの目的ではないにせよ。
 解釈・価値観の統一がバンド演奏の前提だと漠然と考えていた僕に取ってこの“科学的正しさ・整合性”というものは少なからずショックだった。
 スタジオミュージシャンで身過ぎ世過ぎをしていた頃、周りの先輩スタジオミュージシャン達のあまりの職人ぶり(音楽の内容には触れず技術的側面の擦り合わせばかりで制作を進行してゆく)に嫌気が差していた。高校時代から尊敬していてミュージシャンとしての目標でもあった佐藤允彦さんと飲む機会があったので「音楽は気持ちですよね。約束事の履行じゃないですよね?」と期待を込めて質問したら「約束事が大事でしょう」とショックなお返事。
 とはいえ、佐藤さんは一体、韜晦・諧謔の仁だから一面的には捉えられない。僕の気持ちが充分わかり、共感してもくれながら社会との適合性を教え諭してくれたものだと解釈して顔面の紅潮を押さえたものである。
 20年経って6連弾で最近は密に合っているがその時のことと真意の問いただしはしていない。ある種、僕の秘密の宝物なのである。
 話を戻す。
 石川雅春は音楽そのものから、リズムに特化した項目、文学的(人生論的)側面にいたるまで緻密に思想を練り上げるタイプで、ドラマーには珍しい。
 松本照男のアグレッシブ&ヘビーな、一見矛盾するリズムの成り立ちや奏法、村上ポンタの奏法の基になっている考え方感じ方、プリンスの楽曲に対するアプローチの取り方、などなどについての僕の質問にスッキリと理詰めで説明を施してくれ、教わるところが多かった。
 就中(なかんずく)「ピアノもリズムセクションなんですから一緒に作り上げましょう」と言ってくれた時は涙が出るほど嬉しかった。
 リズムにコンプレックスがありながらもリーダーとしてバンドを組み、優秀なリズムセクションに頼ってなんとか音楽を全うしようとしている時に“同じくエンジンを構築するパーツ同士”として認めてもらえた気がしたのだ。出来は悪く足を引っ張るとはいえ、外すことの出来ないチームメイト、みたいな感じ。そんなメンバー(リーダーだけど)にも基本的な信頼を置いて、いじめず、助け上げ、共に作り上げようとする・・・なんと美しいミュージシャンシップだろう。
 プロとしては甘いのかも知れないが、その意識、ムードがステージにも現れてお客様たちも感じてくれて、それは充分に音楽の一部、それも重要な一部になってピースフルコミュニケイションを成立させるのだと思う。
 少なくとも僕はそのような音楽家でありたい。
 音楽には硬軟単複それぞれ良さがあって全て良きものではあるが。


佐山さん、、あー良かった。。前回のブログ、、もう会えないかと思いました(^_^;)
ホント、よかった、、あ、8月21日、(^_^)/・・もしよろしければ、2ショットを

久しぶりのリズムネタありがとうございます。「「二つの側面から解釈出来るものは両側面が並立していても成り立つ。」というのは、ある意味すごい言葉ですね。自信がないと発言できないでしょうし。また、そのことが成り立つなら、観客には佐山さんと同じ考えで叩いているドラマーと石川さんのドラムでは、どのように聞こえ方が違うのか、あるいは素人にはわからないのか、興味があります。本当に一度、聴き比べてみるチャンスがあれば、こんなに幸せなことはないですね。

こんにちは。
自分 jazzだから これでいいんじゃ?
って思っちゃいました。
最後の4行を読んで。

いつも音楽を楽しんで演奏してくださる
佐山さんの演奏に
音楽的な事 全く分からないけれど
楽しく乗れる 気分よく生音を実感できる
そういうステージ 良いと思います。

因に 素人のオーケストラに参加している友人に
演奏会に誘われた時にも
JAZZ的感覚で 聴講に伺っています。
自分には それしか出来ないから
楽しく音楽を聴く
それだけ。。。
タマに気分よ過ぎて 寝ていますが…。

佐藤允彦さんとのやりとり、解釈の項から前回のブログの佐山さんの中学時代の音楽の先生
の言葉「刹那的」の解釈が浮かびました。

佐山さんは享楽的な意味で解釈されてるのかな・・と、
(家業の件やジャズの酒バラのイメージから)

私にとって「刹那的」とは、その瞬間、行き当たりばったり、って解釈でイメージが色々・・

当の先生は、、前後の流れから佐山さんの「刹那的」て言葉、享楽的、て意味ではないような気がしたので、なんとなく気になりググってみました(^_^)/

「理想主義」、に行き当たり今回のミュージシャンシップやそのような音楽家でありたい、の諸々にリンクしました。45年位前に先生は佐山さんの事を高く評価されていたのではないでしょうか。栴檀は双葉より芳しい、感じだったのかなぁ、とか、
一般論ですが今よりも昭和の時代の中学生の方が大人びていたような気がします。
対義語は現実主義、スタジオミュージシャン側の方かな、と。で両側面が成立する、にリンク
しました。紆余曲折を経て今のミュージシャン佐山雅弘ここにあり。なんですねぇ(*^^)v
どうぞ今日も佳い一日を(^_^)/~

結果的には4拍子に収まりながらも変拍子、で突然学生時代を思い出しました。
確かブラームスの曲、だったか・・ググってらしきもの発見(笑)
交響曲第1番、4楽章。4拍子でありながらアーテュキレーション、節回し?が5拍子的な・・
演奏会に向けてのオケの授業。指揮は何故か我がフルートの教授、慣れないリズムに皆なかなか苦戦していました。魚市場でアルバイトをしていた同級生だけど年上(笑)のリーダー格の人が
演奏のコツを皆に伝授(^_^)/
「ネ、ギ、ト、ロ、巻、〜〜〜♪」て(高校の吹奏楽時代に流行ってたらしいです)
目からウロコのノリ?リズム獲得法にウケて盛り上がりその後、無事演奏会は終了(*^^)v
打ち上げにはネギトロ巻が主役で登場しました(笑)まぁあの頃は音楽も一生懸命それなりには
やっていたけど、バカばっかりやってたなー♪って思い出が蘇って懐かしいです。
・・プロを目指していたサックスの人、、高校時代の同級生と結婚して学校の先生になった、という風の噂。思わぬところで若返りました。ありがとうございます。(^。^)y-.。o○

佐山さんのおかげで交流分析に興味をもち色々みてたらベストセラー本
「I am ok-You are ok」に行き当たりました。更に興味をひく「I am not ok−You are ok」にも
今日は猛暑ですねぇ、野外ライブ、体調お気をつけて(^_^)/~
You are not ok-Iam not ok。。ですので

佐山さん、ずっとなんか気になっていた「東京音頭」
最近季節柄もあって、練習していました。歌い方のコツ、おかげで解明しました。
ありがとうございます。
なんとなくは聞いていて口ずさんでいましたが、以前(3月?)伊藤タキオさんのコンサート
でそういえば佐山さんも弾いてた、てふと思い出して、今回の変拍子の話と何故かリンク・・

「東京音頭」2拍子 A10小節 B8小節 C4小節×2 間奏6小節、の単位で考えると32小節 になりますがこれにイントロ2小節+間奏部分の6小節、合わせて8小節付き、、、で盆踊りとかでよく踊られる振りは10小節単位。カウントを2小節分とって3小節目から、
(手拍子部分からが多い)なのですが

特にこの曲が東京のみならず昭和の初期、当時の若者に熱狂して流行った、のは何故か、、ちょっと面白くなって分析してみました。

合いの手部分の、チョイト、ヨイヨイやサテ、ソレを普通に2拍子に収めないで間をブレイクしたみたいに?1拍子に感じて歌ってみたら今までと全く違う感じになって盛り上がりました。
それでかな・・とか、、霧が晴れていくような気がしました。

そういえばヨーロッパとかもダンスの音楽(土着発生の)変拍子多いらしいです。
(踊りだしたくなるような)心をワクワクさせる作用があるのかも・・
佐山さんのおかげで金鉱を掘り当てた位の発見に感動(笑)
ありがとうございます。




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